軽量かつ機能性を両立しているバックパックがマタドール ビースト18(Matador Beast18)。
軽量で折りたたみ可能なバックパックということもあり、「実際の使い心地はどうなの?」と気になっている人もいるのではないでしょうか。
本記事では、実際に「マタドール・ビースト18」を使ってみた感想をもとに、使い勝手や特徴、そして登山での実用性をレビューしていきます。
「軽量で持ち運びできる登山用バックパックを探している」という人の参考にもなるかと思いますので、ぜひご覧ください。
マタドール・ビースト18(Matador・Beast18)の製品情報
基本スペック
マタドール ビースト18の基本スペックは以下のとおりです。
製品名 | ビースト18・ウルトラライトテクニカルバックパック(Beast18 Ultralight Technical Backpack) |
---|---|
容量 | 18L |
サイズ | 縦50.8cm x 横25.5cm x マチ16.5cm |
収納時のサイズ | 縦22.9cm x 横22.9cm x マチ8.9cm |
重さ | 595g |
素材 | ナイロン |
カラー | ブラック |
価格 | 19,800円 |
マタドール公式のYouTubeでも概要を掴むことができます。
特徴・機能性
マタドール・ビースト18の特徴・機能性は以下のとおりです。
- 595gと軽量
- コンパクト収納で持ち運びができる
- 内ポケット2つ
- 両サイドにウォーターボトルポケット
- 両サイドにトレッキングポールやピッケル用のループ
- ウエストベルト、胸部ストラップは取り外し可能
- ハイドレーションポケットあり
- 防水性がある
595gと軽量
バックパックの重さは595gと軽量。
重いバックパックに比べて体への負担を減らすことができるため、軽装備での長時間歩行やできるだけ荷物を軽量化して登山をしたいという人にとってメリットがあります。
ただし、他のブランドの軽量バックパックに比べて特別軽いというわけではなく、平均な重さとなっています。
他のブランドの軽量タイプの登山用バックパック(20L目安)とビースト18の重さを比較してみました。
バックパック名 | 重さ |
---|---|
マタドール・ビースト18 | 595g |
コロンビア・キャッスルロック20 | 650g |
グレゴリー・ズール20 LT | 1010g |
サロモン・TRAILBLAZER20 | 434g |
ミレー・SUIU22 | 530g |
ノースフェイス・Gnome 18 | 515g |
モンベル・アルパイン ライトパック20 | 870g |
20L目安の登山用バックパックであれば、500g前後の重量となっていることが多いです。
ビースト18は595gなので、平均的な重さといえますね。
コンパクト収納で持ち運びができる
ビースト18の特徴がコンパクトに折りたためること。
フレームが入っているため、めちゃくちゃコンパクトになるわけではありませんが、持ち運びできる十分なサイズにまとめることができます。
特に「旅先で登山やトレッキングをしたい」といった場合に、旅行バッグとは別にビースト18を持っていくことができるのは便利です。
また、利用しないときもコンパクトに収納しておけるので、家での保管スペースも節約できるのも地味なメリット。
メインコンパートメント(ハイドレーションポケットあり)
メインコンパートメントはこんな感じ。
ジップは片側だけ深めに開く仕様となっています。上記の画像で言えば、奥のジップは浅めで手前のジップは深めに開けることができます。
メインコンパートメントの内側にはハイドレーションポケットがあり、1〜3リットルの容量に対応しています。
なお、14インチまでのノートPCであれば、収納することができます。
上部には、バックル付きストラップが2つあります。
貴重品などの取り付けによさそうです。
内ポケット2つ
バックパック外側の上部にはポケットが2つあります。
まず、上部のジップを開けると大きめの内ポケットがあります。深さは40cmくらいあるので、大きめのものでも入れることができます。
さらに内側には、深さ20cmくらいのポケットがあります。貴重品などはここに入れておくと良さそうです。
両サイドにウォーターボトルポケット
両サイドにはペットボトルを収納するポケットがあり、500mlのペットボトルが余裕で収まるサイズ感となっています。
この収納ポケットは入り口がキツめになっていて、底に向けて広がっていく作りです。そのため、前屈みになった時にペットボトルが落ちにくい工夫がされています。
ペットボトルを取り出す時にやや引っかかる感じがしますが、ペットボトルが落下する心配はないので安心して入れておくことができます。
※700mlのペットボトルも収納できました。
両サイドにトレッキングポールやピッケル用のループ
また、トレッキングポールやピッケルを取り付けられるギアループがあります。
上部のギアループに取り付けて、下部のループに通す使い方になります。
ただし、上部のギアループは未使用時に邪魔になりやすいため、使わないときは以下のようにくるくる巻きにして収納しています。
下部のループですが、大きめにも関わらず収納できないのがデメリットに感じます。内部に収納できるような仕様だと良かったかなと。
上記のギアループ以外にも、小さめのループがいくつかあります。
ショルダーハーネスにも複数のループがあります。
ループは豊富にあるので、小物を自分の好きな位置に取り付けやすいです。
ウエストベルト、チェストストラップは取り外し可能
ウエストベルトとチェストストラップは取り外しができるので、普段使いとしても利用することができます。
登山用バックパックを普段使いするときは、ウエストベルトが邪魔になりがち。ベルトを取り外すことで、登山以外の用途にも使いやすくなります。
ウエストベルトを取ると、デザイン的にもベーシックなリュックとさほど変わらないので、普段使いとしても使いやすいかと思います。
防水性も高め
防水性も結構高めで、水をかけてもスルッと弾いてくれます。
完全防水ではないので長時間の雨になると水の浸透は起きるでしょうが、ちょっとした雨程度であれば十分に凌ぐことができます。
心配であればレインカバーを持っていった方がいいでしょう。
マタドール「ビースト18」使用レビュー
マタドール「ビースト18」を実際に使ってみた感想
思っている以上に作りがしっかりしている
まず最初に手に取って感じたのが、想像以上にしっかりした作りだということです。
パッカブルタイプなのでかなり薄めの素材かなと思っていましたが、ほどよい厚みのある生地で耐久性もあります。
実際に角度のある岩場を降りたときに、何度か岩に擦れましたがそれでも全くの無傷。
ちょっとやそっとじゃ傷つかない耐久性はあります。
全体的にしっかりした作りなので、メインの登山用バックパックとしても十分なクオリティです。
思っていたよりコンパクトにならない
事前に調べていなかったのが悪いのですが、購入前は手のひらより一回り大きいサイズくらいには収まるのかなと思っていました。
というのも、マタドールのパッカブルバックパックの「オングリッド」を持っていたので、同じようなサイズ感かと思っていたからです。
しかし、実際には折りたたんだ状態でも結構大きかったです。折りたたんだ状態で「縦22.9cm x 横22.9cm x マチ8.9cm」なので、そこそこの大きさではあります。
同じマタドールの「オングリッド・バックパック」「ウルトラライト・トラベルタオル」と、ビースト18の収納時のサイズを比べてみました。
軽量フレームが入っているので、収納サイズが大きくなってしまうのは仕方がないのかもしれません。
フレーム入りなので体にフィットしやすい
背負った時の体への密着感は抜群です。
パッカブルタイプのバックパックというと、本体がフニャフニャなので体への密着感がイマイチということもありますよね。
しかし、ビースト18はパッカブルタイプにも関わらず軽量フレームが入っているので、体にしっかりフィットしてくれます。
6kgの荷物を詰めて登山をしましたが、体のどこかに負担がかかることもなく快適。ショルダーパッドは薄いので少し不安もありましたが、全く気になりませんでした。
通常の登山用バックパックと変わらないフィット感なので、背負った時の安定感も問題ありません。
機能性は十分
ビースト18の細かな機能性も十分に満足できるものになっています。
これまで説明してきたように、作りもしっかりしていて体への密着感も抜群です。もちろん、ウエストベルトやチェストストラップは自分の体に合わせて調整可能。
必要十分なポケット数、ギアループも複数ついているので登山ギアの取り付けもできます。
ジッパーは掴みやすい仕様で、YKK製ということもあり開閉のしやすさもスムーズ。
通常の登山用バックパックと変わらない機能性なので、登山の最中に何かしらストレスを感じることはないかと思います。
耐久性、防水性も高いので、機能性・クオリティともにかなり満足しています。
アタックザック目的なら「Freefly16」がおすすめ
アタックザックとしても使うことはできますが、一般的なアタックザックの重量は200g前後なのに対し、ビースト18は595gと重いです。
アタックザック目的ならマタドールの「Freefly16 Packable Backpack」のほうがいいでしょう。
こちらは、190gと軽量かつ手のひらサイズに収納できるのでアタックザック向きです。
荷物の収納について
実際に日帰り登山で持っていく荷物を入れると、こんな感じです。分かりやすいように、上部のスペースを潰していますが、7割くらい埋まる感じです。
荷物は以下のものを入れています。
- ペットボトル2本(500mlx2)
- シェルジャケット
- インナー(予備)
- 靴下(予備)
- ヘッドライト
- タオル1枚
- 手袋
- モバイルバッテリー
- ウェットティッシュ
- ボディシート
- ゴミ袋
- 行動食
- 日焼け止め
- 虫除けスプレー
- 財布
この程度の荷物であればビースト18で十分に収納可能で、まだまだ余裕があります。
ちなみに、タオルはマタドールのウルトラライト・トラベルタオルです。
軽量かつコンパクトなので、旅行や登山向けに1つ持っておくと便利ですよ。
関連記事:海外旅行の速乾タオルはマタドール「ウルトラライト・トラベルタオル」がおすすめ【Matador・Ultralight Travel Towel】
マタドール・ビースト18がおすすめな人
ビースト18は、軽量かつコンパクトに収納できる登山用バックパックがコンセプト。
また18リットルという容量を考慮すると、日帰り登山やハイキングなどライトな登山をメインにする人におすすめです。
その上で、以下のポイントを重視したい方は、買いの一品になるかと思います。
- 旅先に登山・トレッキング用のバックパックを持っていきたい
- スペースが限られているのでコンパクトに収納したい
- 登山以外でも普段使いに利用したい
家から直接背負って行ってもいいですし、旅行先での登山用に荷物として持っていくこともできるので利便性が高いです。
ビースト18があれば、ライトな登山はいつでも対応できるといえます。
まとめ
マタドール ビースト18を実際に使ってみた感想を紹介してきました。
18Lと容量も程よく、軽量かつ体にフィットする仕様なので、体への負担が少なく動きやすいのは大きな魅力です。
私のように日帰り登山メインの方であれば、満足度の高いバックパックになるかと思います。
デザインもシンプルでかっこいいですし、使わない時も折りたたんでしまっておけるのも何気に便利です。
荷物が少なめの日帰り登山にはもってこいのバックパックなので、気になっている方はぜひ使ってみてください。